エヌの解放

40代独身女の適当な日常です。

ピナ・バウシュ・ヴッパタール舞踊団『カーネーションーNELKEN』@さいたま芸術劇場

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さいたま芸術劇場に、ピナ・バウシュ・ヴッパタール舞踊団『カーネーションーNELKEN』の舞台を見に行ってきました。今回の公演では、開演前と終演後の写真撮影が許可されていました。日本においては基本、舞台の撮影はNGですよね。海外のバレエ公演では、カーテンコールのみ撮影が許されているそうです。オペラやミュージカル、ストレートプレイに関してはわからないんですが。カーテンコールの写真がSNSにUPされているのなどを見ると、「いいなぁ」と思う反面、日本ではこのままNGにしておいてほしいような気もします。日本人って、一人一人はとてもマナーを大切にしていると思うんですが、集団になると大胆になるイメージがありませんか? せっかくの舞台の感動が、行き過ぎた行動を目にすることによって少しでも失われてしまったら嫌なんです。周りのことなんて気にせずに自分の世界に浸れるほど達観していないので、近くにマナーの良くない観客がいたりすると、集中力はなくなるし、イライラで感動が萎んでしまったりします。結局はそこなんです。自己中心的な私は、自分の感動の邪魔をされるのが嫌なんです。

以前、あるバレエ公演のカーテンコールで、近くの男性がタブレットでパシャパシャパシャパシャ写真を撮っていて、すごくいい舞台だったのに最後に不快な思いをしたことがありました。注意をして、反論でもされたら、周囲の人に更に嫌な思いをさせるかもしれないと思うと、できませんでした。それに、あの状況で堂々とタブレットを掲げて写真を撮り続けるなんて、普通じゃないもん。逆ギレとかされたら怖いです。

カーネーションーNELKEN』は素晴らしい舞台でした。ピナ・バウシュは亡くなりましたが、舞台の力はまったく失われていませんでした。