エヌの解放

40代独身女の適当な日常です。

長いわりにはつまらない恋愛話ですが、聞いてください。

もうすぐ40歳になる私ですが、34歳から38歳までの4年間を、不毛な恋愛に費やしてしまいました。女性の34歳からの4年間って、大事ですよね、、、。いや、人生において大事じゃない時間や無駄にしていい時間なんてないですけど、でもやっぱりこの時期を不毛な恋愛に費やしてしまったことは、残念に感じています。もちろん自分のせいです。相手のせいではありません。駄目な人だったとは言え、それでも一緒にいてしまった私が悪いんです。駄目な恋愛をしていると非常に疲弊しますし、自己評価は著しく下がりますし、妙な恋愛諦めモードにも入りますし、あまりいいことはないです。よくある悪循環で、自分が相手にとってどんどん魅力的な人間じゃなくなっていき、どんどん都合のいい女になっていくのがわかり、毎日毎日本当に苦しかったです。

要は、二股でした。相手に彼女がいたんです。残念ながら私が2番目の女、、、。私は単純馬鹿で、それまで複雑な恋愛なんてしたことがなく、二股も浮気も不倫も遊びも経験したことがなかったので、相手が私のことを好きだと言ってくれたとき、「じゃあ、彼女とは別れるんだな」と普通に思ってしまったんです。

ところが、彼女と別れる気配がない。面倒な女になりたくなくて、急かすことができずにいました。ていうかもう、自分の中にマニュアルがないから、いい歳してどうしていいかわからない。2ヶ月くらい経ったある日、私たちの関係を確認してみました。

「〇〇(私の名前)とは付き合えない。やはり彼女とは別れられない」

と言うんです。

自分がこんな下衆な台詞を吐かれるとは思ってもみませんでした。自分を見損ないましたよ。

思えば、そこでやめておくべきでした。いやいや、本当はもっと前に、彼女がいるとわかった時点で、その舟には乗るべきではありませんでした。そこから、苦しい4年間が始まります(自業自得ですが)。

「終わりにしなければ」と思いながらズルズルと関係が続き、ようやく限界を感じ始めた私は、彼が本気でないのなら(本気でないのは100%明白でしたが)別れようと考えるようになりました。ところが、終わりにしようと思ってからがまた長かった、、、。

2年ほど経った頃、相手が彼女に振られました。私のことはバレていないとは言っていましたが、そうだとしても、彼の態度や行動に変化が生じ、彼女に不安や不信感が生まれたのなら、自分が無関係とは思えませんでした。彼女に振られて泣いている(私の前では泣いていない)彼に、別れを切り出すことができませんでした。いや、私の存在なんて、1ミリも彼の支えにはなっていないんですよ。それでも、できませんでした。恐らく私は彼のことを思いやったのではなく、思いやりのない女だと思われたくなかったんだと思います。

結局言い出せずに1年が経ち、そろそろ落ち着いたかな~と思った頃に、彼の国家試験が近付いてきていて(会社に通いながら資格を取っていました)、そんな大事な時期に私ごときのことで煩わせたくありませんでした。国家試験の結果が出てからすぐでは、なんだか「待ってました!」って感じが嫌だったので、少し期間を置こう、と。そんなことをあれこれ考えていたら、またしても1年以上が経過していて、「終わりにしよう」と決意してから2年が過ぎていました。こうなるともう、忍耐強いというか、馬鹿ですよね。

そしてついに、初めて向こうからの誘いを断ってみました。そうなんです。都合のいい女にありがちなパターンで、こちらから誘うということは、その頃にはなくなっていました。そして、向こうからの誘いを断ったことなど1度もありませんでした。そんな私が意を決して誘いを断ったんです。向こうがどう思ったかはわかりませんが、私は激しく動揺して、電話を切った後ちょっと泣きました。すみません、痛い女です、、、。「これが終わりの始まりなんだ」という思いと、やっと最初の一歩を踏み出したという達成感のようなものと、これで本当に彼を失うのだなぁという(現実問題、失うどころか得てもいなかったんですが)寂しさと、いろいろなものが押し寄せてきて、涙が出てきました。

それからほどなくしてお別れしました。最後に一つだけ確認して、それを受け入れてくれなかったらその場で「終わりにしよう」と告げるつもりでした。確認したかったこと、それは「昼間、デートしたい」という私の願いを聞き入れてくれるかどうかです。答えはもちろん「NO」でした。わかってはいたけど、ものすごく悲しかったです。

ああ、この人は本当に本当に、私のことを好きじゃなかったんだなぁ、と。

好きじゃないのはわかってたけど、やっぱり本当に好きじゃなかったんだ、と。

「少しでも好きだった?」なんて聞いたら、おそらく「うん」と答えてくれるに決まっているので、聞きませんでした。少しでも好きだったところで、何も変わりません。むしろ、最初から遊びだったと言ってくれたほうがまだ楽かもしれない。「最初は好きだったけど、やっぱり違った」というのは、人間性を否定されている感じがするけど、最初から遊びなら、最初から人間性なんて見ていなかったんだと自分を慰められる気がするからです。

そして、その日のうちにお別れしました。

自分から終わりにできたことだけが救いです。

もちろん、振られたのは私です。彼の中ではとっくに終っていたわけですが(始まってもいなかったかも)、「終わりにしよう」という言葉を自分から言えたことだけが、くだらないと思われるかもしれないけど、救いでした。

最初から遊びだったかどうか、真相はわからないままですが、彼の気持ちがフッと離れた瞬間はわかりました。昨日と今日で空気が違う、そんな日があったんです。あのときに、こちらも引いておけばよかったんです。

 

そしてこの話には続きがあります。

関係を解消してから1年半ほどが過ぎた今月、彼が退職することになり、食事に誘われました。そろそろ帰ろうという段階になって、話の雲行きが怪しくなってきたんです。どうやら、私ともう1度やり直したいと考えているらしく、そんなことまーっっっっったく想像していなかったので、心底ビックリしました。予想していなかったし今までそんな経験もなかったので、正解の対応ができませんでした。相手を傷つけず、自分も嫌われず、ちょっと寂しいけど気持ちよく前に進めるような別れ方。そんな終わり方がしたかったんだけど、、。

彼がどれくらい本気だったのか、正直わかりません。ただ、もし付き合うなら、私の年齢的にも結婚を考えたいし、できれば子どもも諦めたくないと言うと、「それはちょっと無理かも」的な回答でした。「ぉおいっ!」と思いましたよ。いきなりそんな重たいこと言って申し訳なかったとは思いますが、、。現段階でそこまで考えさせなくても、少し時間をかけて覚悟してもらってもよかったんですが、それは付き合う場合の話で、私の中に付き合うという選択肢がなかったので、突きつけてしまった部分はあります。「私とやり直すって、そういうことかもよ」って。 

どうしてもっといい女になれないんだろう。いい歳して子どもすぎて、相手も自分も前向きになれるような終り方ができませんでした。「断られたけど、やっぱり好きになってよかったな」と思われて、終わりたかったです。

 

長いわりにはつまらない恋愛話をしてしまい、すみません。

因みにその彼、振られた彼女に「やり直したい」と復縁を持ちかけられたそうですが、断ったそうです。気持ちのタイミングって、合わないもんですね、、。