エヌの解放

40代独身女の適当な日常です。

諸々のしがらみなく、心穏やかにカレーが食べたい。

片田舎で一人住まいをしているんですが、最近は私の地元にもおしゃれなお店ができてきています。人と交流することが苦手なので、地元のおしゃれなお店ほど怖いものはないです。地元トークを仕掛けてこられるのも、知り合いにも会うのも苦手、、。自意識過剰なので、私のことなど絶対に誰も知らない場所のほうが落ち着きます。実際、地元で声をかけられたことが何度かありまして、

コンビニの店員に「どこどこで働いてる人ですよね?」とか、

「どこどこ(最寄り駅)に住んでるんですね、見ましたよ~」とか、

そういうデリカシーのないことを言われるとゾワッとします。

どうしてそっとしておいてくれないんだろう、、。

始まりは大学生のときです。クラスメイトに「受験会場で見た」と言われ、心底ビックリしました。入学式の日に、上下真っ白なスーツを着て胸に真っ赤な薔薇を挿し、リーゼントで現れた男子のことは私も覚えていましたが(しかもクラスメイトになった)、それくらいのインパクトがなければ覚えてないです。当時はまだ私も純粋だったので、「受験会場で見た」と言われても嫌な気はしませんでした。今だったら、「こっそり生きてるのに、クソ~」と思うと思いますが。間違っても誤解してほしくないんですが、決して美人ではないです。でも、印象に残る顔立ちというのがあるのかもしれません。色白で、淡白な顔立ちの女性をいつも羨ましく思います。なので、好きになる男性も色白で薄い顔立ちの人が多いです。でもな~、今まで誰ともゴールインしなかったんだから、今度は思いっきり顔の濃い人を好きになったほうがいいのもかな~。いや、問題はそこではないと思いますけどね、、。

で、仕事の帰り道に気になるカフェがオープンしたんですが、今までずっとスルーしてました。なんか、仕事帰りに通ると、常連らしき(想像)数人が談笑していたり、ときどきライブみたいなこともやっているようで、とにかく苦手な匂いがぷんぷんしてたので(苦笑)。ところが、そこにときどきカレー屋さんが来ていることを知り、俄然興味がわいてきたんです。カレー、大好きなんで。もう、俄然、です。

そして、ついに行ってきました。お店の前を通ると、ちょうど女性が一人、カウンターでカレーを食べていました。なんて入りやすいシチュエーション。「まだ大丈夫ですか」と声をかけ、私もカウンターに座りました。その日のカレーはココナッツと檸檬のカレー。とっても美味しかったです。なにより、仕事帰りに地元で美味しいカレーが食べられるという幸福感にしびれました。

カレーを作っている男性と少しお話をしたんですが、あまり嫌な気はしませんでした。

「なにで(お店を)お知りになったんですか?」とか、

「この時間帯は人通りはどうですか?」とか、

お店にとって必要な情報だろうし、カレーが美味しかったので、私としても今後も来てほしいな~と思うから、真面目に答えるし。

私が苦手なのは、お店の人と会話をすることではなく、不必要に小洒落たトークを繰り広げている常連と思しき人たち(勝手な偏見)と同じ空間にいることなのかもしれません。万が一話しかけられたら、私も慣れた風に軽妙なトークで返さなければ恥をかくのでは、、、という妙な強迫観念があるんです。結局私は、自分に自信がないのに、そうと知られるのは怖い、自意識過剰で面倒くさい女なんです。

私は、人が嫌いなのではなくて、人に嫌われることが怖いのかもしれません。何にも面白い話ができない、会話してもつまらない、そう思われるのがひどく苦痛です。つまりそれは、まだ自分には何かあるんじゃないかと思っている証拠ですよね。自分をつまらない人間だと認められない、諦めがつかない。だから、モヤモヤするんです。

そいういった、諸々のしがらみのない環境なら、心穏やかにカレーが食べられるのだということがわかりました。純粋に情報を求めている人のために、私としてもまたここでカレーが食べたいから純粋に答える。そこには何一つ心がカサカサするものがありませんでした(ちょっと緊張したけど)。でも、次に行ったときに、私の苦手系の常連さんなどがいたら、状況は一変するんだろうなぁ、と。周りに左右されない人間になりたいです。

いろいろ面倒くさいことを書きましたが、カレーは本当に美味しかったです。

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